実証実験で明らかになったmarbleMeの可能性

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BIPROGY株式会社

  • 戦略事業推進第二本部
    xTech戦略三室
    虎谷 奈津美
  • グループマーケティング部
    オープンイノベーション推進室
    津端 智代

更年期症状に苦しむメンバーを救いたいという想いから始まった「働く女性のためのデジタルサードプレイス」プロジェクト。marbleMeは、女性特有の健康課題を、個人が解決すべき問題とするのではなく、皆で共有し、解決を図るコミュニケーションプラットフォームです。プロジェクト発足から2年、2023年秋、marbleMeはサービスを開始します。サービスの開発にあたり、4回の実証実験を行い、参加ユーザーのさまざまな声を反映させてきました。今回は、開発当初からmarbleMeに携わっている二人に話を聞きました。

※所属部署は2023年6月取材時

同じ悩みを抱える誰かと共感しあえる場

実証実験を通して気がついたことはありますか?

  • 虎谷

    女性の健康課題は、日常生活では人から尋ねられることがなく、また自分から話すこともありません。marbleMeは、それを話すことができる特別な「場」であるということに気がつきました。「センシティブだけれどタブーじゃない。誰かに安心して話せる場」ということはとても貴重だと思っています。

  • 津端

    センシティブな話題は、年代や人によって感じ方が違うので、話したい人には話せる場があるといいと思いますし、自分からは話したくないけれども他の人の話を聞きたい人が、話題に触れられる場があるというのはいいことですよね。marbleMeは、話したい人、聞きたい人、誰もが受け入れられる点が特長だと思います。

  • 虎谷

    (実証実験に)参加すると、みなさん「よかった」と評価してくださいますよね。

  • 津端

    はい。座談会に参加した方は「自分の中のモヤモヤを言語化できてよかった」「他の人の考えを聞けたのが良かった」とおっしゃっていました。女性の体調はその時々で変化しますが、marbleMeは、その変化に気づき、我慢せず前向きでポジティブな気持ちのきっかけになると思います。また「自分の職場で、marbleMeのコミュニケーションを実践してみたい」と言ってくださる方もいました。気持ちが明るくなるだけではなく、積極的な行動変容につながる効果もあると気がつきました。

価値観も変化したとのことですね。

  • 虎谷

    そうですね。例えば、バリバリ働きながら私生活もアクティブに行動していた20代と、仕事と育児の両立に勤しむ30代の今では、「キャリア」や「健康」というキーワード一つをとっても、悩みは全く異なります。「悩み」は年齢やライフステージでけっこう変化するのだと気づきました。これからも年齢を重ねて悩みがどんどん変わっていくことを考えた時に、その時々のことを同じ悩みを抱える誰かと共感し合えたら、すごく素敵で、心強いと思います。marbleMeなら、それが実現できるのではないかと思うようになりました。

女性の健康課題の共有だけでなく、日々の色んなことを共感しあえる場なのですね。

  • 虎谷

    はい、例えば、通勤時間にログインしたり、夜、生活が落ち着いた時間にふらっと立ち寄ったりと、気軽に使っていただきたいです。marbleMeがその人にとって当たり前の場になってほしいです。

色んな働き方をする人たちに寄り添っていきたい

お二人はどんな社会を目指したいですか?

  • 虎谷

    一人一人が自分の働きたいように働ける社会になってほしいです。そして自分の選択を他人が評価しない世界。
    今は、みんな同じ働き方をしていると思うので、もっと自由になったら良いと思います。私生活を優先したいとか、バリバリ働きたい、もっといろんなことしたいと思う人もいるでしょうし。
    そうなったらみんな幸せになる、幸福度が上がる気がします。

  • 津端

    みんなが働きたいように働けたらいい、私もまさにそう思っています。政府は、大企業における女性の役員比率3割、起業家の女性比率を2割に増やすという目標を掲げました。スタートアップ業界においては、起業家、支援者共に男性が多数を占めており、資金調達の場面では特に女性起業家に厳しい目が向けられるケースもあると聞きます。少しずつこの現状を変えようという動きも、一部のベンチャーキャピタルを中心に出てきており、政府の掲げる目標もこの一助になってほしいなと思います。大企業で働く人も、スタートアップで働く人も、起業する人も、それぞれ特有の悩みがあると思うので、私たちはmarbleMeを通じて色んな働き方をする人たちに寄り添っていきたいです。

多くの人に使ってもらいたいですね。最後に一言お願いします。

  • 津端

    自分の投稿にコメントをもらって「認めてくれる人がいる」という経験をしたり、ユーザーさんの投稿に温かいコメントがついたりするのを見て、marbleMeには大きな可能性があると確信しました。これからそれを証明していくことになります。今、本番に向けてとてもワクワクしています。